わたしのお気に入り     2012

My Favorite Things
My Favorite Things

My Favorite Things

 

Raindrops on roses and whiskers on kittens
Bright copper kettles and warm woolen mittens
Brown paper packages tied up with strings
These are a few of my favorite things

Cream colored ponies and crisp apple streudels
Doorbells and sleigh bells and schnitzel with noodles
Wild geese that fly with the moon on their wings
These are a few of my favorite things

Girls in white dresses with blue satin sashes
Snowflakes that stay on my nose and eyelashes
Silver white winters that melt into springs
These are a few of my favorite things

When the dog bites
When the bee stings
When I'm feeling sad
I simply remember my favorite things
And then I don't feel so bad

 

私のお気に入り

バラに滴る雨滴 子猫のひげ
ピカピカの銅のやかん あったかいウールのミトン
ひもで結わえた茶色の小包
これらは私のお気に入り
クリーム色のポニー しゃきしゃきリンゴのシュトロイゼル(ドイツ菓子)
ドアの鈴 そりの鈴 ヌードルつきのシュニッツェル(肉料理)
月を翼に乗せて羽ばたく雁の群れ
これらは私のお気に入り
白いドレスに青いサテンのサッシュを身に付けた女の子
鼻やまつ毛に残った雪のかけら
春へと溶けゆく銀白の冬
これらは私のお気に入り
犬に噛まれたとき
ハチに刺されたとき
悲しい気分になったとき
ただただ、好きなもののことを思い浮かべるの
そうすれば気分がほぐれてくるわ

 

これは映画「サウンド・オブ・ミュージック」の中で、雷を怖がる子ども達を楽しくさせるために、ジュリー・アンドリュース扮するマリアが歌って聞かせる歌です。
小さい時に何度か見たのですが、何を言っているのかまでは全く分かりませんでした。 歌の中にちりばめられている「好きな物」は、私の中で勝手に解釈されて、いつの間にかそれらは、「私のお気に入り」となっていたようです。
それは、焼きたてのパンの匂い、ピカピカのエナメルの靴、レースたっぷりのハンカチ、ギャザーが一杯の花模様のワンピース、猫の毛繕い、夏になる前の新緑を揺らす風、熱い道路を濡らすにわか雨、その後の立ち上る匂、プールサイドのパラソル、繕い物をする母の背中、夕げの支度、生クリームの上のチョコレート、巻いた髪に結ぶサテンのリボン。

想像すると楽しくなる情景や思い出。 ワクワクしたり、うっとりしたり、懐かしく思ったり。言葉、形容が肌触りや匂い、温度までも鮮やかに甦り記憶を刺激します。
何とも嬉しくなり、心が湧きたつ揺さぶり。 「お気に入り」は、豊かな時間を呼び寄せ、優しさの中に包まれるキーワードだと思います。

たくさんのお気に入り、好きな物、ワクワクする時間を持っている人はきっと多くの豊かな時間を紡いできたのでしょう。 その、柔らかな感性はとても大切なエネルギー充電器の役割を果たしてくれます。
詞の最後にあるように、悲しい気分になった時、ただただ好きな物を思い浮かべる。そうすると不思議と頭の中に広がる鉛の様な重々しい暗雲は、嘘のように晴れ渡り、甘いメープルの匂いや、潮騒の音を蘇らせてくれるのです。 
怖いものも、嫌いな物も、痛みも、辛さも目の前から消えてくれるわけではないけれど、感情や脳の集中をそこから解き放つことは決して難しい事ではないのかもしれません。
喧嘩したあの人を許すことはできなくても、恨み続ける時間の無駄遣いは避けられそうです。

今年は、楽しいこと、お気に入りのリストをいくつ増やせるでしょうか? 
考えるだけで、胸が湧きたち、力強い生命力を自分の中に感じられませんか。

 

What's New

 

 

<最新のニュース>

What's New!

早苗美幸のブログ 

人生相談ブログ:女と男の内部告発®

 

早苗美幸事務所

お問合せはこちらから