旅するこころ      2011

心に持つ翼は、どこまでも一瞬にして広がって行く。それは、想像であり、それは表現であり、思い出であり、未来への希望である。 


芸術に触れる度に、その事を強く感じます。 芸術に限らず、情熱的に何かにもしくは誰かに思いを注いでいる時も、それは起こる心の旅の様な気がします。
心、今は脳と言った方がいいのかもしれませんが、いづれにせよ、想像を楽しみ創造し自由に羽ばたかせる力を持っている「人」と言う動物は、とても興味深く未知数の部分が大きい何とも魅力的な生き物だと言えます。
先日、いつもお世話になっていお二人、原田哲男さんが首席チェリストを務める仙台フィルに、東京シティフィルコンサートマスターの戸澤哲夫さんが客演をなさるということで、
アジアオーケストラウィーク2011に行ってまいりました。 これは、文化庁主催で今回の3月11日の大震災をきっかけに、同様に震災に遭ったアジアの交響楽団と共に手を取り合いながらオーケストラの競演を楽しむ事を趣旨とした演奏会でした。 私が伺ったのは、10月4日でしたが、他の日には韓国から大邱(てぐ)市立交響楽団、オーストラリアからはクライストチャーチ交響楽団が来日して仙台フィルとの共演も含め、素晴らしい企画となりました。
片岡良和氏の「抜頭によるコンポジション」からベートーヴェンピアノ協奏曲第4番そして、シェスタコーヴィチ交響曲第5番と続きます。 重厚かつ濃厚な音の響きと物語性、軽妙であったりユーモアに満ちていたり。
聴衆はひたすら、音楽の海で時にはゆったりとたゆたい、時には音の波に大きく流され、揺さぶられる。 共に大海原で水平線の向こうに見える光を探す航海のような、それは音との旅だったような気がします。

音に曳航されるように、ゆったりと満足を連れて港にたどり着く頃には、まばゆいばかりの光と共にいたように思います。 音楽との旅は、何とも豊かで心弾むものでした。 日常を離れて閉ざされた空間と時間の中で、
際限のない世界を作り出す事の不思議さその喜びは、飽くことのない人間の未知への追及なのかもしれません。

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