幸せになる準備 (3)     2011

幸福は、確かに日常の中、そこここにあって、それは区別も差別もなく、誰にも用意されているようです。見つけるのが上手な人と下手な人がいるだけ。
V.E.フランクルの「夜と霧」でのアウシュヴッツ収容所の中で如何にして生き残って行くかでも明らかなように、希望も幸福もやけくそのユーモアも作りだして行くのは、人間の「脳」で、日々起きている事の現実をどう受け止め咀嚼し、それを空想や妄想で違う形に変えて、幸福を呼び込む事が、できる脳とできない脳があるわけです。 逆を言えば、どんなに美しく温かな優しさや、豊かさも脳がそれを喜びのカテゴリーに入れる事が出来ない、幸福と受け取れないのであれば、「不幸な事」にいつでも置きかえられてしまうのです。
個人的な体験ですが、老齢の私の母が、お気に入りの飲物を飲み終わった時に、既に空になったジュースのパックを中々手放さない時があります。空になった事を納得していないわけです。高齢ですから、意外と頑固。しかも、臭覚と聴覚は極めて敏感ときている。ほんのわずかな液体の音に、「まだ残っている」と譲らないわけです。こんな時、「もう無いの。空っぽよ。」と言っても納得させるのに時間がかかるのは同じ事。 ところが、「凄い!!良く飲めたね。元気だね。だから若いんだね~。憧れちゃうよ。」と手放しで褒めたたえると、即納得してその後の会話も弾むし、大好きな自慢話にも力が入るわけです。更にジョークの一つも交えると、ノリも良く笑い声も絶えなくなるというわけです。 母は言葉の楽しい響きに反応したのでしょう。(反応できる能力がある事がありがたい。)
セミナーで常々参加者に提案する一つに、「言葉の花束」がありますが、自分にとって喜びとなる言葉、励みとなる言い方、喜びの言葉は何ですか?の問いかけに、何もないという人もいます。どんな言葉も、さして嬉しいと思わないと。 これは概ね男性に多いようですが、やはり勇気づける言葉が必要になる時が、必ず人生の中で何度となく訪れると思います。 そして、それを誰に言ってもらえるかも大切なことかもしれません。幸福を感じるセンス。 その大切なセンサーをしっかり張り巡らし、磨く事が大切だと、常に脳が教えてくれているのですね。


「脳」はプログラムされている「できない」という言葉と共に停止し、「できる」という言葉とともに動きだし「楽しい」という言葉とともにフル回転する = 福島正伸  

 

 

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