バブル期、氷河期     2011

この頃、頓に感じられる事があります。20代、30代との価値感のギャップです。 年齢の差があるのだから、現在の私と彼らの価値感に大きな差があるのは当たり前なので、その事を言っているわけではありません。20代当時の私達と彼らとの間のギャップは、かなり大きい気がします。 当時は、如何に他者と違いを作るか、差別化に躍起になっていたので、とにかくあらゆる面白い事や、習い事、研修会、学習会、セミナー、ワークショップと大流行りだった事もあり、ご多分に漏れず私も焦燥感に駆られつつあちこちに顔を突っ込んだものです。 ついでに、海外への興味も大きくて、誘われればその国が地図のどこにあるのかも分かりもせず、飛行機に飛び乗り、誘われずともふらふらと妄想の旅に出たりしたものだ。いづれは、この土地で暮らすかも~、なんて思いながら。
だが、これは現代の若者にはあまりシンパシーを得られないようだ。 特に田舎の人たちにとっては、海外への(住む)あこがれも、自分を磨くための投資(お金を出す)も興味は持てないように見える。 都市部ではもう少し、積極性においては違うかもしれないが、MITやハーバード、オックスフォードへの留学生がかなり少なくなっているし、去年はハーバードの学部での日本人留学生はたった一人。ただし、イェールは過去最高の7名だったらしいが。ワシントンポスト紙によると日本は「草食動物(grass-eater)の国」に衰退したのだ」と言うことらしいが、全てにおいて草食系になってしまったのだろうか。
これには複合的な理由があり、必ずしも経済的理由、長い不況による内向き志向だけではないと思う。が、少なくとも現在の若い日本人がリスクを非常に恐れているのは確かでしょう。リスクを冒してまで海外で学び、ましてや職を探す事なんて論外なのかもしれません。事実、海外においての日本人の職業の地位年収は他のアジアの国々の人々に比べたら決して高くないようですし、価値や夢を見出せないのでしょう。 だとしても、自分の生まれた家から一度も出ず、地域を離れず、母国を他国から客観視する事もしない、その先に見えてくるものの内向的思考にやはり、不安を感じずにはいられない。それはガラパゴス化ではなくリスクを負わない、引きこもりなのじゃないかと。 傷つくことを最小限に留め、争うことは最初からせず、競うことを嫌い、負けても悔しがらない。
頑張れと言ってはいけないし、やりたくない事はやらなくて良い、自分らしさの追及。
特に違和感を持つのは、とにかく安く、出来れば無料で何かをしてもらう事への依存度の高さかもしれません。奢ってくれるなら行く、~がお金を出してくれるなら遣る、会社が~してくれるなら参加してもいい。 バブル期に十分に楽しんでおいてこんな事を言える立場ではないかもしれないが、自分への投資は自分のでするものじゃないのだろうか? 学ぶ事にしても、食べる事にしても。
ただ、どの道その価値(投資する)を見出してもらえなければ、ご馳走される事もないでしょうし、研修を受けさせてもらう事もなく、競争に参加さえできないのでしょう。 社会、世間とは、実に良く出来ていて、厳しいものですもの。 やっぱり自分で自分に手間暇かけるのが、最も有効でリスクが少ないと言う事かもしれません。

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